人材不足/育成/採用 あるじの伝書

会社の成長につながる人事制度①「人事制度とは?」

人事制度1アイキャッチ画像あるじの伝書

人事制度

改めて「人事制度とは?」について考えてみたいと思います。

社員を雇用すれば、その労働の対価として給与を支払います。
社員の方々からすれば「今の給与は自分の働きからすると安い」「どうやったら給与が上がるのだろうか?」「なぜ、あの人の給与は私より高いのだろうか?」などと感じることもあると思います。

中小企業においては、これらの疑問に答えることができる制度が確立していない場合も多いものです。
少し古いデータですが、2002年の厚生労働省「雇用管理調査」によると、全社員に人事評価制度を導入している割合は、全体で44.3%となっています。
従業員の規模別に導入率を見ると、5,000人以上の会社が87.8%と高い割合である一方で、100人未満の会社において33.6%にとどまります。

比較的小規模な組織で、実質的に社長が1人で経営者兼マネージャーをしている文鎮型経営の会社であれば、社長が各社員の個性・能力・働き・成果を概ね把握することができるので、社長の一存で評価を行い、給与等を決定しても社員の不満は少ないかもしれません。
しかし、業容が拡大、社員数も増えてくると、文鎮型の経営から責任者(=管理職)を通じて会社を経営するようになりますので、どれほど有能な社長でも、一人一人の社員を把握することが難しくなり、大きなトピックスや伝聞、印象でしか評価ができなくなります。

実際、2018年2月に日経BPが行った調査によると、社員の62.3%が人事評価制度に不満を感じています。

怖い人事制度への不満

自社の人事評価制度に不満を持った社員はどのような行動を起こすのでしょうか?

一般的には、以下のようなプロセスを踏んでいきます。

1.不満を抱える社員のモチベーションが低下する
当然ですが人事評価に不満を持つ社員は、仕事に取り組むモチベーションが下がります。
モチベーションが下がることにより、仕事のミスが起きたり、集中力が落ちるなどでいつも以上に時間がかかる場合もあります。

2.不満が伝染し、組織全体の生産性が低下する/不満を持つ社員が周囲に悪影響を及ぼす
人事評価に対する不満が、「会社に対する不満」に変換され、自分の課題を隠して周囲に会社の課題を拡散していきます。
特に職場で影響力のある社員が不満を拡散すると、周囲もそれを正しいと感じ、組織全体が会社に不満を持つようになります。

3.優秀な人材が流出し、組織全体の戦闘力が低下する
特に他の会社でも活躍が期待できるような優秀な社員は、転職活動を行い、条件が良い職場が見つかれば辞めてしまう可能性がでてきます。エースを失った組織の戦闘力が大幅に低下します。
中小企業においては、大企業と比較して仕事が属人的になっている場合が多く、社員一人を失うことの影響は大きなものになります。
もっと怖いのは、1人の不満が組織に伝染していくところです。

「評価制度=人事制度」???

では、人事評価制度を導入すれば、社員の不満はなくなるのでしょうか?

答えは「No」です。

人事評価制度を導入し、それぞれの働きを適切に評価できたとしても(実際はこれも難しい)、この評価が給与や賞与に連動していなければ、結局は納得は得られません。
また、そもそも、評価が社員それぞれの役割やレベルに応じた評価項目に設定され、それに見合った給与になっていないと、これも不満の原因になります。

人事制度とは、「評価制度」「給与制度」「等級(グレード)制度」そして「教育制度」を総称したものであり、それぞれが密接に関係しています。導入すべきは、「評価制度」ではなく、「人事制度」です。
次回以降、人事制度導入の目的、各制度設計のポイント、人事制度の本当の課題などについて、お話ししていきます。

★新着記事の通知をメールで受け取る★

今後も定期的に経営のヒントや閃めきになるような記事をUPします。
下記枠内にメールアドレスと希望する記事のカテゴリーをご登録ください。
新着記事が掲載されるタイミングで、都度メールにてお知らせいたします。

PAGE TOP